2011年10月26日

(a+b)の二乗を最も単純明快に証明する方法

再び数学です。専門は化学なのに。
と、言う訳で前回に引き続き二乗に関する話。
今回は、
(a+b)2を最も単純明快に証明する方法
です。

この話、実は以前数学者で有名な秋山仁先生のNHK教育での解説を知人から聞いたものなのですが、
非常に印象的でしたので紹介します。

【準備するもの】
折り紙1枚、定規1本、ペン1本

(a+b)の二乗を最も単純明快に証明する方法折り紙に、1辺の長さがa+bになるような線を2本書きます。
・・・勘のいい方はもうお気づきですね(笑)

あとは面積を求めるだけです。
モチロン折り紙全体で見ると、面積は1辺×1辺なので、(a+b)2です。

線を書き込んで出来た4つの四角形の面積を求めて行きます。
左上の正方形の面積=a2
右上の四角形の面積=ab
左下の四角形の面積=ab
右下の正方形の面積=b2

4つの四角形の面積を全て足すと、
a2+ab+ab+b2
=a2+2ab+b2

となるので、結果として、
(a+b)2=a2+2ab+b2
と、なります。
【(a-b)2を証明する】
では、ついでに(a-b)2も求めてみましょう。
先ほどよりは若干ややこしくなります。

(a+b)の二乗を最も単純明快に証明する方法先ほどと同様に2本の線を書き込むのですが、
今度は左のように折り紙の1辺の長さをaとします。
折り紙全体の面積はa2です。
ちょっと分かりやすくするために、左上の正方形を赤く塗ります。













(a+b)の二乗を最も単純明快に証明する方法赤く塗った部分の正方形の1辺の長さがa-b
すなわち赤く塗った正方形の面積は
(a-b)2になります。

一方、赤く塗られていない部分の面積を求めます。
右2つの四角形の面積の和=ab
下2つの四角形の面積の和=ab
右下の正方形の面積=b2

なので、赤く塗られていない部分の面積は、
ab+ab-b2
=2ab-b2
となります。
(ab+abだけだと、右下の正方形を2回足す事になるので、1回分引いてやります。)

あとは、折り紙全体の面積a2から、赤く塗られていない部分を引くと、
a2-(2ab-b2)
=a2-2ab+b2

となるので、結果として、
(a-b)2=a2-2ab+b2
となります。

こちらは結構説明が大変でしたが、分かりましたでしょうか?

タグ :図形

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Posted by su96 at 01:40│Comments(0)数学
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