速算術-2[2ケタのかけ算を速く解く方法:その1]
という訳で、またもや数学ネタです。
数ヶ月数学、特に速算術にハマっていたので。
コチラもちなみにインド式算術です。
例えば、こんな例題。
例題.58×52を解きなさい。
通常、
58
×52
--------
116
290
--------
3016
と、まず1段目に58×2の答え116を書き、2段目に58×5の答え290を右1つ開けて書き、
最後に足し算をして求めます。
かけ算をやって足し算をやって、かけ算をやって、足し算をやって、と、
非常に煩わしいもので、2ケタ以上のかけ算は嫌われモノです。
そんな煩わしさを解消する方法がコレ。
58
×52
--------
3016
筆算を書いただけじゃ分からないので、手順を説明します。
(1).まず1の位同士をかけます。
→8×2=16
(2).
片方の十の位の数に1を足してから、十の位同士をかけます。
→(5+1)×5=6×5=30
(3).(2)→(1)の順にそのまま並べて書きます。
→3016
※ただし、(1)の答えが1ケタの場合は、10の位に0を書いてやります。
これで終了です。
楽でしょ。
ただし、この方法を使えるのは、以下の条件が全て当てはまる場合のみです。
(1).2つの数の1の位の数字の和が10であるとき。
(2).2つの数の10の位の数字が同じとき。
非常に用途は限られるのですが、応用は可能です。
例えば、87×84の場合。
87×84=87×(83+1)=87×83+87×1
と出来ます。87×83は、この方法を使えます。
計算してやると、
87×83=7221
87×1=87
7221+87=7308
つまり、この方法を応用してやれば、
10の位の同じ2つの2ケタのかけ算位はかなり楽に出来そうです。
そんな感じで是非やってみてください。
【証明編】
それでは、この解き方の証明をしてみましょう。
10の位の数字が同じ、2つの2ケタの数は、
10の位をa、1の位をb,cとすると、
一つは「10a+b」、もう一つは「10a+c」と表せます。
ただし、b+c=10です。
これをかけてみましょう。
(10a+b)(10a+c)=100a
2+10ab+10ac+bc
これを整理すると、
100a
2+10a(b+c)+bc
となり、
b+c=10なので、
100a2+100a+bc
と表せます。
一方、今回の速算術を(10a+b)(10a+c)で解いてみます。
(1).1の位同士をかける。
→bc
(2).片方の十の位の数に1を足してから、十の位同士をかける
→10(a+1)×10a=100a2+100a
(3).(1)と(2)を足す。
→100a2+100a+bc
同じだ!!
ちなみに、100a
2+100aは、
100(a2+a)とでき、
10の位と1の位の数字は必ず0になります。
一方、bcは最大9×9=81なので、3ケタに繰り上がる事は無く、(2)のかけ算に影響を及ぼしません。
楽になったでしょ?
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